新卒1年目だけど DroidKaigi 2018 に登壇してきた

早いものでDroidKaigiからもう2週間経過してしまいました。もはや時期を逃した感がありますが、初参加で登壇でき、反響も良かったので、書かないのは勿体無いということで個人的なDroidKaigiの振り返り記事を書いていきます。

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時間の関係とかで「OK Google」を言わなかったことを未だに悔やんでいる

登壇について

「アプリをエミュレートするアプリの登場とその危険性」という題で2日目の後ろから3番目の時間帯に登壇しました。

www.slideshare.net

DroidKaigi終了後も多くの方にスライドを見ていただけたので、この手の仕組みの危険性について周知はできたんじゃないかと思います。まだの方は読んで知ってください。
ちなみにAndroidの危険性という趣旨でも拡散されてしまってしまいましたが、動作の仕組みとしては便利だったりもするので、Playストアがもっと頑張れば良い問題ではないかという気がしないでもないです。

正直スライドは削りに削った結果の産物なので、このアプリの詳しい動作の説明は、そのうち公式で公開される動画をご覧ください。
(モチベがあればより詳細に解説した記事を後日Qiitaに上げると思います)

内容の選定について

10月中旬に募集があったのですが、落ちても失うものは何もなかったので、とりあえず学生時代からずっとネタとして温めておいたこの題材を締切間際に投稿しました。

Kotlinとかもっと役に立ちそうな話でも良かったのですが、みんな投稿していた上に全く食指が動かなかったので出しませんでした。ニッチ万歳。

登壇準備について

私の場合業務経験が不要な内容だった反面、読むコードの量が結構あったので、当然投稿時点で解析を進めていました。そのため残りの99%くらいを読むだけでよかったので準備期間はとても短かったです。

11月頭に無事アクセプトされ、そろそろ本格的に準備を始めようかなと考えていた1ヶ月半、もう本格的にまずいと考えていた1ヶ月の期間を経て、2週間ほど前から休日返上で準備を進めつつ完成させました。平日はおふとんくんに連敗していました。

登壇後の反響

Room5という小さい部屋での発表でしたが、部屋を埋め尽くす多くの方にお越しいただきました。更に講演後のオフィスアワーにも、セキュリティが本職の方など6名ほどの方々に囲まれながら「このアプリがヤバい!」という話題で15分ほど談笑することができ、非常に有意義な時間となりました。

スライドも本記事執筆時点で1万回以上見られててTwitterの通知とかなんかすごいことになりました。

登壇してどうだったか

ニッチ技術についての発表は今までも何度か行いましたが、ここまで反響をいただけたのはやっぱり大きなカンファレンスならではですね。

ここまでか、と思うほど発表の注目度がハンパないです。実際に聴講された方は少人数でも、その後の反応が数十人規模の勉強会の6〜100倍くらいあります(サンプル数2)。
1週間くらいは自己満足に浸れるのでおすすめです。

準備作業はAndroidやVirtualAppのソースを読んだり動的解析を行って挙動を理解していく、ひたすら記憶力と理解力との勝負でした。発表準備というよりはむしろ研究に近い感覚で、修論に追われていた時期がフラッシュバックしました楽しい研究生活の日々を取り戻した感覚になりました。とても楽しいのでおじさんおばさんにならないうちに経験しておいたほうが良いです。

その他、DroidKaigiに参加して、新しい技術や今まで知らなかった技術について吸収できたのはもちろんのこと、お互いTwitterでのみ知っていた方々をはじめ、多くのAndroidエンジニアと懇親会でお話できたことも良い体験でした。
偶然にも私が書いたQiitaの記事が参考になったとご報告も頂けて、あんなニッチ向け記事でも誰かの役に立てるんだなぁと嬉しい思いでいっぱいになりました。

とても楽しかったので来年もできれば投稿しようと思います。ただその時はもう少し軽い題材にします。

余談その1:発表タイトルについて

実はこのタイトルは若干語弊があり、より正確な表現にするのであれば「アプリを動かす仕組みを一部エミュレートすることで別のアプリを動かすアプリ」なのですが、さすがに長すぎるのでこうしました。短くしつつもできるだけ誤解を与えないタイトルにしたつもりです。

このタイトルで指しているアプリは通常「マルチアカウントアプリ」とも呼ばれるのですが、これをタイトルに用いるとアカウント切り替えを実装したアプリともとれますし、実際yuyakaidoさんが「マルチログインの実装方法」というタイトルでそのようなアプリの発表されていたので、「マルチアカウントアプリ」という言葉を使わなくて至極良かったと思います。

余談その2:スライドのアップロード先について

今まで他の人に習ってSpeakerDeckに上げていましたが、今回からSlideShareにアップロードすることにしました。理由は、

  1. SpeakerDeckは日本語タイトルのURLがヤバい
  2. SpeakerDeckは完全に画像に置き換わるのでリンクが消える。SlideShareはリンクが有効のまま。
  3. SpeakerDeckは本文で検索エンジンに引っかからない。SlideShareはテキストがべた書きされるので引っかかる。

の3点からSpeakerDeckを使う理由を最早感じられなかったからです。

ちなみにSlideShareはスライドの上げ直しができないようですが、一回消して同じタイトルで上げ直せば同じURLになったと思います。ならなかったらすみません。